おりんは若狭の貧村に生まれ、3歳で全盲になったため、6歳の時から三味線などの芸事を仕込まれ、瞽女(ごぜ)として生きて行くさだめを背負うこと になった。おりんはある村の祭りの夜、若い衆に手込めにされたことで、座の掟破りとして追い出され、「はなれ瞽女」として一人旅を強いられることになった。「はなれ瞽女」は、仲間の戒律を破ったため一座からはずされ、一人で三味線をかついで門付けをしながら孤独な旅を余儀なくされる女旅芸人である。 時は大正中期、第一次大戦が終わり、不況が世界をおおった時代、シベリア出兵そして米騒動と、その余燼がくすぶっていた頃、門付けしながら生きて行くことは、 つらく哀れなことだった。しかし、おりんには涙をはらう明るさがあった。 おりんは、とある阿弥陀堂で、村の男に襲われたがそれを助けてくれたのが 岩淵平太郎であった。下駄職人を装い行商して歩く平太郎は、実はシベリア出兵を拒否した 脱走兵、捕らわれれば死刑という身の男だったのだ。それとは知らぬ彼女は平太郎を兄のように慕って一緒に旅をつづけるのだが――。 北陸の四季を背景に、盲目の旅芸人おりんと脱走兵の平太郎との愛を描いた水上勉の名作を、演じ、語り、より深い世界へとご案内します。
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多くの方にご参加いただき、誠にありがとうございました。
一人語り劇場&うたう会 木津川計の一人語り劇場「はなれ瞽女おりん」
- 日時:2019年06月02日(日)14:30開場 15:00開演
- 場所:こうべ輪太鼓センター会館内「芦笑亭」
- 参加費:当日1,500円(ビール又はソフトドリンク付)
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