笑びす寄席世話人

「笑びす寄席ほん輪か会」名誉会長 木津川 計

1935年生まれ。大阪市立大学文学部卒業。
1968年に自ら創刊し、編集長を務めた雑誌『上方芸能』は、能・狂言・歌舞伎・文楽・舞踊から落語・漫才にいたるまで、京阪神のすぐれた芸能や大阪文化を守り、応援し、幅広く紹介、論評する専門誌として45年の歴史を持つ。
1986年 立命館大学教授に就任、2006年定年退職。他に民放連盟賞中央審査委員長(2004、2005年度エンターテイメント部門)、文化庁芸術祭賞選考委員、文化庁国際芸術交流支援事業審査委員会副主査、芸術選奨文部科学大臣賞選考委員会主査、和歌山大学客員教授ほかを歴任。
現在は、『上方芸能』発行人、兵庫県川西市生涯学習短期大学学長などを務める。NHKラジオ(関西エリア)で「ラジオエッセイ」を毎週1回レギュラーで担当して32年目、“木津川節”といわれる大阪弁のやわらかい語りにファンも多い。
また、2006年から「木津川計の一人語り劇場」を旗揚げ、新国劇の「瞼の母」「一本刀土俵入」「王将」や新派の「金色夜叉」「婦系図」、大衆演劇の「父帰る」、映画の名作「無法松の一生」、落語を咄して「語る落語」、2013年からは歌舞伎の語りで「『曽根崎心中』以後」などで各地を口演して好評。

■著書
『人間と文化』(岩波書店)
『<趣味>の社会学』(日本経済新聞社)
『上方の笑い』(講談社現代新書)
『上方芸能と文化』(NHKライブラリー)
『都市格と文化』(自治体研究社)
『人生としての川柳』(角川学芸ブックス)
『朗読・語り文化の地平』(『上方芸能』出版センター )
『ことばの身づくろい』(『上方芸能』出版センター)

■受賞歴
京都市芸術功労賞、京都新聞文化賞、第46回菊池寛賞(1998年12月)、全国日本学士会アカデミア賞(2013年2月)などを受賞。

「笑びす寄席ほん輪か会」世話人 桂雀太

1977年 奈良県五條市生まれ。
関西大学法学部卒業後、2002年5月、桂雀三郎に入門。
同年7月大阪トリイホール「雀三郎みなみ亭」にて初舞台。「子ほめ」を披露。
2005年5月より定期的に収録したネットラジオ番組「ネットでじゃくったれ」の無料配信を開始。
繁昌亭、動楽亭をはじめとした寄席以外でも、カフェ、ライブハウスなど様々な場所で落語会を開催。
毎回満席の盛況をみせる桂雀太ひとり会を2006年から年1回開催。
2016年1月第53回なにわ芸術祭新進落語家競演会にて新人奨励賞を受賞。
​2016年12月NHK新人落語大賞を受賞。

「笑びす寄席ほん輪か会」会 長 田中嘉治

1952年神戸市兵庫区生まれ。神戸市役所に勤務するかたわら72年、神戸市役所センター合唱団に入団、現在同合唱団団長。テノール。プロデュースした作品に混声合唱組曲『悪魔の飽食』ほか多数。それらの多くの作品が㈱全音楽譜出版社より 出版されている。1980年より日本のうたごえ全国協議会常任委員、94年より同副会長。2014年2月同会長に就任。
89年に合唱団の民謡部を母体に旗揚げした太鼓衆団輪田鼓(ワダツミ)代表、93年に輪田鼓を専属太鼓集団に擁して創立された「こうべ輪太鼓センター」代表。和太鼓は「歌舞団若駒」、関刀鼓、玉村武、 高野右吉の各氏に師事。2013年には「こうべわだいこセンター」のダジャレの境地から姉妹団体として、「こうべわらいっこセンター」、すなわち「神戸笑いっ子センター」を「笑いの芸能」域に踏み込み「うたごえ」としてはじめて立ち上げ、 常席の「笑びす寄席」を席亭として主催している。
和太鼓に関しては自らも40年余活動を続け、数々の舞台を務めている。2000 年には湊川神社からの依頼により3章からなる『湊川神社悠心(ゆうしん)太鼓』を作調。以降毎年、同神社の楠公祭で輪田鼓による奉納演奏が行われてい る。2008年には、小野市観光協会からの委嘱により3曲構成の~小野市ふるさとの調べ~『播磨乃國烈光太鼓(はりまのくにれっこうだいこ)』を作調。ほかにも太鼓作品として『灘の一ツ火』『残瀝』『四神の祀り』等、数多く作調。
これまでに 1 万トンの船をチャーターして開催した日本のうたごえ神戸祭典・船上フェスティバルや高級ホテルを安価で借り切っての全国保母のうたごえ祭典交流会、兵庫県内の震災被災地 11 ケ所での神戸・淡路縦断「人間復興」コンサート等々、奇抜なアイデアで数多くの行事を成功させる。それらのキーワードは常に「目玉探し」と「未知との遭遇」、「夢とロマン」である。
太鼓創作劇『灘の一ツ火~狸と狐と人間が織りなす化かしあい~』(99 年)、方丈記を題材にした和太鼓ものがたり『龍ならばや雲にも乗らむ』(04 年)、和太鼓としの笛・琵琶で奏でる源平ものがたり『源平遥かなり』(07 年)、和太鼓としの笛・ふるさと民謡・民舞による旅ものがたり『おくのほそ道』(09 年)、『平家三響―清盛・敦盛・知盛―』(10 年)、和太鼓としの笛、雅楽、聲明でつづる歴史ロマン『鑑真和上』(11 年)、和太鼓としの笛、土蜘蛛と大蛇の舞いでつづる鬼伝説『酒呑童子』(12 年)、和太鼓としの笛、モンゴル舞踊でつづる『蒙古襲来』等々22作の脚本、演出を手がけ、好評を博する。合唱関係では、日本を代表する池辺晋一郎氏にこれまで 10 作の委嘱作品はじめ、他にも三枝成彰、新実徳英、木下牧子、青島広志、信長貴富各氏にも珠玉の混声合唱作品を委嘱し、初演を成功させている。
この他01年には世界的太鼓奏者・林英哲作曲の『千の海響』を打ち鳴らす神戸海響祭1000人太鼓の実行委員長 に就任、1200人による野外での演奏を成功させる。また、03年に提唱して取り組まれた「神戸音楽センター会館・こう べ輪太鼓センター会館」建設の提唱者であり遂行のリーダーとしての手腕を発揮し、作家・森村誠一、作曲家・池辺晋一郎両先生に会館建設の代表よびかけ人に就任していただき、全国・地元の多くの方々から物心両面にわたるご 支援を得て「合唱と太鼓」の創造活動の砦となる「会館」という夢のプラン実現の要となった。2007年末に神戸市役所を早期退職し、現在「神戸音楽センター会館&こうべ輪太 鼓センター会館」の専任館長。この会館を多くの人に使い親しまれる会館として、神戸発の合唱・太鼓の音楽文化発 展に寄与している。
<文責/団事務局>

関連リンク

神戸市役所センター合唱団"こうべ輪太鼓センター"