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当日の報告をさせていただきます。
桂福点 & 中田進 お噺とお話そしてうたう会 報告
去る8月2日、検温やアルコール消毒などのコロナ感染拡大防止対策をはかりながら「桂福点&中田進―お噺とお話―そしてうたう会」を、48名にご参加いただき開催しました。
うたや楽器の演奏など音楽をテーマにした企画が多いなかで、今回は‘話術のプロ’おふたりをお迎えして、落語と講演、そしておふたりのミニトークで「言葉で伝える技」を堪能しました。
まず出囃子とともに福点さんが高座に登場。中学生の時に視力を失い、全盲となった福点さんは子どもの頃から音楽に親しみ、大阪芸術大学で音楽療法などを研究。1996 年に桂福団治師匠に弟子入りし、古典落語を学びながら独自の音楽漫談やバンド「お気楽一座」の活動にも取り組んでいます。
まず枕は…音楽療法としてのイントロ当てクイズでは正解者と一緒に会場全体で「涙そうそう」を大合唱。そして‘金持ちになる’体操で体を動かしました。続いて高座の後ろにセットされた大きなスクリーンに映し出されたイタリアの風景を背に、福点さんが見事なテノールで「オーソレミオ」を熱唱。会場からは「ブラボー」の声とともに大きな拍手がおくられました。
その後の創作落語は、視覚障碍者の青年がパソコンのメールで彼女(最後に聴覚障碍者とわかります)とやり取りをするなか、音声入力の漢字変換ミスで行き違いがおこる様子を映像を使いながら…笑いのなかに視覚障碍者の視点やコロナ禍のもとでの困難など、普段私たちが見逃しているいろいろなことの気づきがありました。
続いて中田進さん(関西勤労者教育協会副会長)が「今こそ、文化の力を励ましに乗り越えよう」と題してレジュメと資料をもとに、この間の新型コロナウィルスと日本、世界の状況を話されました。コロナと新自由主義、憲法、そして文化芸術までウィットに富み、内容豊かでかつテンポのあるお話はコロナ禍のいろいろな政策や事象、そしてその問題点を改めて考えなおす貴重な機会となりました。
ミニトークでは、おふたりのこれまでの繋がりを話され、ほっこりとした雰囲気の中でそのお人柄に触れることができました。また中田さんからうたごえ新聞のお薦めコーナー「笑いの灯」の紹介などもあり、参加された方が読者になってくださるという嬉しい出来事もありました。
休憩後のうたう会では、手作り歌集の中から「野に咲く花のように」や「トロイカ」「折り鶴」などを歌い交わし、中田さんからは「あなたが明日をひらく子どもたち」のリクエストがあったほか、「遠い世界に」では手話をつけてくださるシーンも…また福点さんの歌の恩師である大西多恵子先生が「灯」を独唱されるなどのサプライズもあり、出演者も交えての楽しいひとときのあと、最後はおなじみの「たんぽぽ」で、手こそ合わせませんが、心を合わせて歌い、お開きとなりました。
桂福点 & 中田進 お噺とお話そしてうたう会
- 日時:2020年8月2日(日)15:00開演
- 場所:こうべ輪太鼓センター会館内「兵庫 芦笑亭」
- 入場料:2,000円
(ビール又はソフトドリンク付)
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